あいのわ ダスキン愛の輪基金公益財団法人 ダスキン愛の輪基金

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第38期研修派遣生 上田大貴さん 研修報告

私は、小学校の英語教育早期化に向けて「日本の聴覚障がい児が関心を持てる英語の学習方法とは何か」を学ぶため、世界各地からろう学生が集まるアメリカのギャローデット大学(Gallaudet University)を拠点に、研修を行いました。

大学では、アメリカ手話(ASL)の言語学やろう文化など、幅広い内容の授業を受講するとともに、多種多様な留学生との交流を通して、他国の英語教育やそれぞれの人種、宗教、文化や歴史観の違いを知ることができました。また、アメリカ諸州のろう学校を訪問したり、カンファレンスに参加したりして、ろう学校の環境や教育について学びました。アメリカでは個人の障がいの程度や学習能力、ニーズに応じて適切な配慮があり、ディスカッション中心の授業は子どもの集中力や興味を惹きつけるよう十分に工夫されていました。
それらは子ども達の豊かな自己表現力と自己肯定感を養い、アクティブラーニング(主体的な授業参加)に繋がっていました。他にもiPadを利用した電子絵本や電子黒板など、ICT機器を活かした取り組みは格段に進んでいて、今後日本でもIT技術の発達に伴った更なる学習の変化が訪れるものと感じました。私も外部に急な問い合わせをしたい時は、大学に設置されているSVRS(ろう者と聴者の間に通訳が入るテレビ電話システム)を活用するなど、スマートフォンと併用し研修生活に役立てていました。

この研修で学んだことを今後に反映し、聴覚障がい児の英語に対する心理的距離感を縮められるよう、ろう教育に貢献できる人材になりたいと思います。

第38期研修派遣生 大橋グレース愛喜恵さん 研修報告

私は、アメリカ合衆国イリノイ州にあるシカゴ大学で障がい学を専攻しながら、同じシカゴにある自立生活センター「アクセスリビング」のユース部署で「インクルーシブ教育と若手障がい者への支援方法」のインターンシップ(研修)を行ないました。

大学で、アメリカの障がい者運動の歴史や障がい者に関わる必要な法律などを学ぶことで、アクセスリビングの現場で行なわれていることが、どのような当事者運動によって、どのように法律化され、どのように適用されることになったのかを深く学んでいます。

また、アクセスリビングでは、公立高校へ行き、学校の先生、17歳〜21歳の高校3年生の障がいのある生徒、そして、その親御さんと連携を取りながら、個々の夢に合わせて、支援やセッションを任せてもらいました。

アメリカで実際に暮らし、表面上だけではない、細かい部分まで知ることや体験、体感することができました。特に21歳未満の障がい当事者や障がい児のための教育法、Individual Disability with Education Act: IEDA法(全アメリカ障害児教育法)を知り、現地での適応の仕方、支援の仕方を知ることができたのは今後のダイバーシティ溢れる日本で障がいの有無に関わらず、誰もが共に生きていくための最初の場所である学校システムを変えていく上で大きな財産になったと思います。これからは、その財産をどのように日本の教育システムにあてはめていくかを模索しつつも、取り組んでいくつもりでございます。

第38期研修派遣生 大下歩さん 研修報告

「どうしてコスタリカを選んだの?」
たびたび不思議がられますが、私自身はこの国での研修はもはや必然だったと感じるほど、今後の人生に繋がるような良い影響をたくさん与えられています。
私は、現在、UNDP(国連開発計画)コスタリカオフィスでインターンをしています。元々環境先進国と言われるこの国の取り組みを学びたくて応募した研修であり、政策提言の現場にいられることは、とても貴重な経験です。私自身は、街中で行われる環境系イベントに参加して、その様子をブログで発信したり、ホームページや各種書類などを、視覚障がい者にも使いやすくするための提案をしたりしています。

またUNDPでの研修の前後2ヶ月ずつは、別の町にある障碍者自立支援センターモルフォで過ごしています。前半は生活に慣れるので精一杯でしたが、後半はアクセシブルツーリズムの分野で貢献できればと考えています。

休日には、各地の国立公園や動物保護センターなどを訪れ、この国が大切にしている物を、日々肌で感じています。中でも先日、モルフォのつてで知り合った視覚障がい生物学者と、手付かずの熱帯雨林の中で寝泊りした旅は強烈に印象に残っており、これから自分がずっと関わっていきたいと思えるプロジェクトとの出会いともなりました。

コスタリカでの学びを、外に出て改めて愛着を抱いた日本の社会に還元できるように、残り3ヶ月、あらゆるものを吸収していきたいと思います。

第38期研修派遣生 大城亮さん 研修報告

韓国のソウル市にある「ソウル障害者自立生活センター」にて、自立を望む当事者の活動とピアカウンセリングのつながりについて学んでいます。韓国への旅行を繰り返すにつれ、「障がいを持っている人はどうすごしているのだろう」という好奇心が大きくなり、私自身も実際に一人暮らしを経験しながら、自立生活に向かって努力する人たちの姿を学ぼうと思いました。

現在韓国では、1日の内に必要な介助サービスや、生活に必要な金額の年金を受けられなかったりと、本当に必要な支援を受けられないケースが多い状態です。そのため、本人に沿った支援を提供するよう求める当事者側と、障害等級制度の廃止・当事者本人の支援内容の選択肢を広げようとする「個人予算制度」の導入など、官民双方が試行錯誤を繰り返しています。

数ある当事者の活動に共通して感じることですが、「障がいを持っていても、人として社会の中で生きる権利がある」と社会を変えようとする熱気は非常に強いもので、 街中で大きく声を上げながら練り歩く大行進や集会など、数百人規模で行われる迫力ある物は韓国ならではと言っても過言ではないでしょう。

「自身が変われば周囲の目が変わり、やがて社会が変わる」という理念をピア・カウンセリングと当事者たちの活動から学んでいます。
現に、「この人が自分の背中を押してくれた」、「この人を目標にしてきた」という声を実際に聞き、当事者同士のつながりの中で生まれる自信感や向上心が、 本人の行動を徐々に、着実に変えていくものなのだと学んでいます。

障がいを持っている仲間でも十人十色。それぞれに合った自立支援の更なる開拓に向けて、引き続き研修を進めていきます。

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